Zebra+OmniPro-Incline 陽子線治療装置用線量測定システム
陽子線治療装置と線量測定ツールのノウハウが組み合わされた効率的なQAシステム
陽子線治療装置メーカーとして,IBA社は15年以上にわたり臨床陽子線治療施設の設計,構築に携わってきました。そのノウハウをIBA Dosimetry社の持つ線量測定ノウハウと組み合わせて開発されたのが,多層型電離箱Zebraと専用ソフトウェアOmniPro-Inclineです。2mmという高空間分解能を持つ多層型電離箱180チャンネルから独立し同時に測定ができるため,チェンバを動かしながら測定するスキャン方式の他製品と比較して,圧倒的に短い時間で深部線量測定が可能となりました。陽子線治療装置の日常品質管理で重要な,Bragg-PeakおよびSOBP(Spread Out Bragg-Peak)測定の効率化に貢献します。
- 機能・特長
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機能・特長
高空間分解能システム
Zebra多層型電離箱には,180チャンネルの開放型平行平板形イオンチェンバを固有分解能2mmで搭載。1回の測定で2mm間隔の深部線量データに対応します。また入射窓に水等価1mm厚のシフターを挿入することで,2回の測定データをマージして1mm間隔のデータ解析にも対応可能です。
水等価設計
Zebra多層型電離箱では,電極素材や電極間空気層の厚みを適切に選択することで,デバイスの実ジオメトリ長が水等価となるよう設計されています。
専用マルチチャンネル・エレクトロメータ
MatriXXシリーズでノウハウを持つASIC技術をベースに,Zebraではデッドタイムなしで最短10msのサンプリング時間でデータが取得できるマルチチャンネル・エレクトロメータが採用されています。180個のイオンチェンバからのデータを同時にリードアウトできるため,スキャン方式の測定システムと比較して,圧倒的に短時間での深部線量測定が可能です。
専用ソフトウェアOmniPro-Incline
ワークフロー指向で設計されたOmniPro-Inclineは,事前設定からユーザキャリブレーション,測定,解析までの一連の流れを画面左側の共通メニューから選択するだけで,簡単に操作することができるユーザフレンドリーなソフトウェアです。測定結果は即時にグラフィック表示され,Distal RangeやDistal Dose Fall-off,FlatnessやSymmetryといったBP,SOBPの基本的なパラメータを簡単に解析することができます。